●●売掛金の管理の徹底●●
〜黒字化・資金繰り改善のために〜


黒字化や資金繰りの改善を図るには、何に注目すればそのヒントが見えてくるでしょうか。
さまざまなことが考えられますが、今回はそのうちの「売掛金」に注目してみましょう。
売掛金の管理が疎かになると、資金繰りが悪化したり、貸倒れリスクが高まり業績を悪化させることになりかねません。
そこで、今回は売掛金を管理するうえで重要な
「得意先ごとの残高確認」「請求書の発行」について見直してみましょう。


得意先ごとに売掛金残高を確認していますか?

売上が伸びているときは売掛金の残高も大きくなりがちです。
しかし、
売上が伸びていないにもかかわらず、売掛金が増えているような場合があります。
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これは、売上があっても
代金回収が進んでいないということですから、それだけ資金繰りは苦しくなります。


 売掛金を管理するには、まず
得意先ごとに売掛金残高を確認し、回収遅れがないか確認します。
 そして、回収が遅れている得意先については、
「なぜ、遅れているのか」、その原因と責任者をはっきりさせ、
 いつ・どのように回収するか
、対応策まできちんと決めましょう。

 また、
回収遅れの原因が自社にあるような場合は、早急に手を打ちましょう。

               〜自社に回収遅れの原因がある例〜

    回収遅れに対する責任やルール等が不明確なため、対応が遅れている。
    営業担当者が、売上アップのために、支払いのよくない取引先にも販売している。
    営業担当者への業績評価が売上のみで、回収が評価の対象になっていないため、回収が疎かになっている。
    自社のクレーム対応が不十分なため、取引先から支払いを見合わされている。
    返品や値引きなどの漏れや請求内容に誤りがあり、取引先から支払いを見合わされている。

      ※未回収の長期売掛金は、金融機関から不良債権とみなされる可能性もあるため注意が必要です。




請求書は確実に発行していますか?

 売掛金の回収漏れがないように、請求書は決まった様式で毎月一定日(毎月20日締め、月末締めなど)に必ず発行しているでしょうか。

  請求書の発行が遅れたり、請求内容(価格、数量、送料負担など)に誤りがあると、クレームにつながり、
  それが原因で得意先の支払いが遅れることがあります。また、「売上や返品・値引き」があったとき、すぐに
  売上の計上や修正が行われるよう、営業と経理の連絡を密にして、売上の計上漏れや請求ミスをなくすように心掛けましょう。
 

                         〜売掛金管理のポイント〜

    売上や返品・値引きの情報が営業から経理へきちんと伝達され、漏れなく処理されている。
    請求書は、決まった様式で毎月一定日に必ず発行している。
    送料の負担者(自社か相手先か)が明確になっている。
    得意先ごとの売掛金残高を確認し、回収遅れがあれば、すぐに対応している。
※値引きは売上や利益の減少にも繋がりますので注意が必要です。